表現という魔物

もう私達、35年の付き合いね。

濃密な3年間のあとは、お互い違う時間を重ねたのに

会うとあのときと同じ空の色になるのは、なぜだろう。

美味しいものと美味しいお茶が好きなのは高校の時から相変わらずな私達。

クリエイターとして、娘と同じ目線で共感し、進言してくれてありがとう。

小さい頃、由布院でいたさんの個展に行ってから、ずっといたさんのファンであり、いたさんが先生である娘。

母として気づかなかったり、母だから娘に響かない言葉も、いたさんだからすっと入るものも多い。

こうやって、親以外の育ちを見守ってくれる大人がいる娘は、本当に幸せものだと思う。

暗くなるまで、「表現」という正解のわからない「魔物」に3人でひたすら談義して、

35年前まさかこんな未来が来るなんて、わからなかったな

と自然と笑ってしまう帰り道。

パンダのバッグもありがとう。