きのこ仕事は次世代への仕事
宮崎県渡川より、念願の原木栽培舞茸が届きました。
舞茸を原木で作るのは珍しいそうです。
昔、山で採っていたのは、木に生えたこの状態だったのでは、と思います。
野性味あふれる味と食感の原木舞茸に、すっかり魅了されてしまいました。
それと同時に、こんなに貴重で食べられないものを、年中いつでも食べられる気軽なものに落とし込んで販売されているきのこメーカーの努力に、頭が下がる思いです。
マルシェなどで販売応援をしていると、菌床栽培のもので、興味を持って手に取られても
「原木じゃないの、なら...」
と買わない人がいます。
菌床のネガティブなニュースを信じ込んで、見向きもしないなんてもったいない。
菌床でも、研究に研究を重ねて、きのことしての味を最大限に引き出し、原木とは違う付加価値をつけて販売されている生産者もいます。
食わず嫌いは、大損ですよ。
大事なのは、きのこに対して真摯に仕事をしているところかどうか、この1点のように思います。
きのこ栽培は、次の世代への仕事だと思います。
原木は想像しやすいかと思いますが、菌床でもおがくずなど「木」が必要になります。
その木を作るには何年もかかります。
今、ほだ木になる木は、樹齢が15年から20年くらい。
そのため、計画的に山を手入れしていくことになります。
今植える木は、自分がほだ木やおがくずにするのではなくて、次世代がきのこを作ってくれると信じて植えていきます。
そこには未来への希望がないと、出来る仕事ではありません。
きのこを作ることを通して、木を育て、木を守り、山を守り、環境を守り、次世代へ託します。
そう思ってきのこを眺めると、きのこの生産者さんは、次世代への仕事、すなわち未来を作る仕事。
お世辞なく、素直に「かっこいいな」と思います。
このかっこよさを伝えるのが、私の仕事かな。出来るかな。
写真は、原木舞茸で作った、芋煮。秋らしいお味でした。
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